2016
今宮一哉
TOKI: 移ろう影の模様
影というものはとても曖昧なもので、それ自体に実態は無く、けれど目で見ることはできる。気にとめる人もいれば何も感じない人も多い。
だが自分はそんな実態の無い影が時折見せる美しさに心を動かされることがある。このパーテーションと言うべきなのか壁紙にもなり、タペストリーにもなる曖昧な存在なこの布は部屋に飾るモビールから影が落ちる様子をイメージし制作した。日が射し影が落ちる。当然のことだが、日常において当たり前を良いと思える。それが「とき」であるとするなら、この布がそれを気付かせてくれる存在になれば、「とき」を実感することができるのではないだろうか。
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