Kyoto Seika University MOYO Project

2019

松田桃佳

kioku

湯船に浸かり濡れる皮膚を眺めると、人類が昔、魚だった事に納得します。白く揺れる足、おなか、ふやける手。潮の満ち干きに左右される私の身体。自然の一環として産まれた体という心強さと回帰願望。羊水の中、海の中でゆったりと、安心して、浮かんでいたわたしの身体。その記憶を残している様に白く光る不思議な人間の皮膚。何故か帰りたい何処かの海。失くした記憶を懐かしむ様に、鱗を敷き詰めた布を作りました。風に揺れると、大海に包まれて回遊する大きな魚の様です。

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