2020
正木英美利
表裏
みんなが持っているものって流行りに乗っているようであんまり持ちたくない」
「みんなが持っているものってみんなが持っているだけあって、かわいい」
「荷物が多い時、アウトドア用の大きなリュックを背負うために、あのかわいいワンピースを諦めたくないな」
私たちは日々矛盾した考えやわがままなことを考えたりします
そんな矛盾した気持ちとわがままを全て叶えるために「よくあるものでないもの」で「よくあるもの」を表現しました
よくあるものではない「虫」を使い、よくある「花柄」を作ることでぱっと見は花柄という馴染みのあるものに見えますが、その美しい花は虫で構成されています
革で作られるような美しい小さなリュックのビジュアルに、アウトドア用のリュックの容量を持った、美しさも機能性も諦めないリュックを制作し、そこに模様を落とし込んで全てのわがままを叶えました
個を主張する象徴として存在する虫
虫は個でありたいのですが、集団という花になります
知らず知らず集まって、美しい花になります
美しい花をよく見てあげると、たくさんの個で作り上げられています
私たちも個であり集団であり、虫にも花にもなります
矛盾した気持ちも、わがままも、本来裏表になって交わらないものたちを繋いでいきたいという思いを込めた作品です
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