Kyoto Seika University MOYO Project

2018

日下葉月

午後三時、花畑にて

午後三時、私は花畑の中に立っていた
春特有の、ちょっとざらついた空気
少し傾いた太陽とあたたかなにおい
記憶の中で生きる鮮烈な色彩
私が見た光は、花だった

記憶に残る印象的な景色がある。1年前に出会った、マリーゴールドが織りなす景色だ。ぼーっと眺めると、段状になった花畑がどこまでも続いていくような錯覚に陥る。ひとつひとつの花びらは光の粒のようで美しい。
花が、太陽が、空気が、心が調和し踊る時間。私は午後三時を閉じ込めたい。

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