2020
世良田悠里
SUIU
皆さんは“雨”に対してどんなイメージを持っていますか。恐らく憂鬱だとかジメジメして不快だとかネガティブなイメージを持っている人が多いと思います。実際に私もその中の一人であり、特に外にいる状態での雨に苦手意識を持っていました。反対に、家の中で眺める雨には「落ち着く」というポジティブな感情を持っていたのです。そこで私は無理矢理楽しい派手な模様でネガティブなイメージを打ち消すのではなく、雨そのものの美しさやなんとなく落ち着くというポジティブなイメージに着目して家の中で雨を楽しむ「雨の日の模様」を提案しました。今回制作した模様は、“翠雨”という名前の通り木々の青葉に降る雨を表現し、柔らかく陽が差し込む爽やかな雨上がりの朝、分厚い雲に覆われて雨が降り続く昼、雨で濡れた地面に街の光が反射する都会の夜という3つのシチュエーションを設けて色展開をしました。この模様をあしらったマルチカバーをベッドやソファーにかけるなどお部屋に合わせて取り入れることで、家の中が雨のような落ち着いた雰囲気を楽しめる空間になればいいなと思います。この制作で雨と向き合ったことで自分自身も雨の良さに気づくことができたので、同じように雨が苦手な人にも「雨ってちょっといいかも」と思ってもらえるきっかけになれば幸いです。
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