Kyoto Seika University MOYO Project

2016

北川智咲季

ao. : Fragmenion

カモフラージュまたはカムフラージュ[camouflage] の手法として代表的なものに、周囲の環境に同化するよう作られた迷彩模様がある。迷彩模様と聞いてまず思い浮かぶのが、グリーンやブラウンなどの色彩が斑に構成された迷彩服ではないだろうか。ファッションシーンからアートシーンまで、多くのメディアに展開されてきた迷彩模様は、街中でも見かけることは多い。しかし、草木や砂などの自然物にカモフラージュする必要のない都市生活の中で、そこに違和感を感じないだろうか。緑に溶け込む必要のない日々の中で、どのような迷彩模様が浮かび上がるのだろうか。その1つのこたえとして私は、コンクリートやガラス窓のような、人工物に囲まれた暮らしから切り取る、迷彩模様を提案する。それぞれの模様は統一してブランドイメージカラーである蒼色を基調とし、素材感のある銀色を散らばせた。迷彩模様におけるアウトドアイメージのメディアとして、あえてレインポンチョを選び模様を展開した。都市で生活する人々にとって、緑豊かな自然を感じる色彩模様ではなく、“都市を馴染む” 意思として身につける都市迷彩を表現した。

Back
↑

top